スタディサプリ Product Team Blog

株式会社リクルートが開発するスタディサプリのプロダクトチームのブログです

合格特訓コースの大学生コーチの業務用アプリ爆速開発で生徒が幸せになった話

こんにちは、松本と申します。 私はスタディサプリの事業開発を担当しているのですが、このブログでビジネスサイド(という言葉はあまり好きではないのですが)からプロダクト開発について語られるエントリーはまだ多くないので、その辺りをご紹介できればと思います。

この記事のサマリ

  • 開発者/非開発者一緒に、解決したい課題への目線合わせるの本当に大事
  • そこがちゃんと合ってると、いいものがユーザーに届くまでのサイクル爆速
  • そんなサプリ&Quipperの人手まだまだ足りません!

自己紹介

経歴を簡単に振り返ると以下のようになります。
一貫して、サプリ&Quipperの事業開発に従事しています。

  • 2013年リクルートに新卒入社
  • 入社と同時に、立ち上げ期のスタディサプリ(当時:受験サプリ)にジョイン
  • Quipperがリクルートグループ入りした2015年からは、Quipperに出向してインドネシア・フィリピンなど海外展開を2年ほど
  • 現在はスタディサプリ合格特訓コースを担当

今回のエントリーでは、直近携わっているスタディサプリ合格特訓コースというサービスにおける話が対象となります。

スタディサプリ合格特訓コースって何?

はじめに、担当している合格特訓コースというサービスをざっくりご説明します。

  • 月額9800円で、神授業見放題に加えて、現役大学生コーチがスタディサプリの生徒さん一人ひとりをサポート。
  • 「一人で映像見てるだけじゃ勉強続けられない」「わからない問題を誰かに教えてもらいたい」「受験での不安な気持ちを相談できる人がいない」といった受験生の悩みに寄り添い、志望校合格にコミット。
  • 現役大学生コーチが、オンラインチャットや学習管理機能・宿題配信機能などを通して、スタディサプリを使っている全国の受験生の学習指導を行っています。

大学生コーチ(一部)

このサービスにおける私の仕事は、数百名規模の大学生コーチと一緒に、生徒さんに良質な学習指導をお届けできる状態を実現することです。
プロダクトチームとの関わり方でいうと、その大学生コーチが生徒指導に使うアプリ「スタディサプリForCoaches」というものがあり、その開発・改善という形となります。(ちなみにこのアプリはReactNativeを使っているのですが、その詳細については @hotchemi さんが書いてくださっていますのでこちらも併せて!

スタディサプリForCoachesの開発背景

合格特訓コースはまだ歴史が浅く(2017年春にローンチ)、日々、受験生の志望校合格に向けて、サービスや機能を強化しています。特にローンチ当初は、可能な限りリーンに立ち上げよとの方針のもと、スタディサプリForTeachersという高校の先生向けにご提供しているプロダクトを、コーチ業務でも使えるように部分改修して運営していました。

高校の先生と大学生コーチ、確かに「生徒を教える」という大枠は似ているものの、役割・年齢・必要/不要な機能が違う中、同じプロダクトでなんとか頑張るという、ここで改めて何かを語るまでもなく香ばしい雰囲気ですね笑

その後ローンチしてしばらくたって、業務をしている大学生コーチと色々話す中で、当時のForTeachersの部分改修ではどうやら無理そう...な部分が出てきました。

ビジネスサイド・プロダクトチーム一丸でのForCoaches開発

ようやく本題!
上述の流れで、大学生コーチ用に何らか開発した方がいいかも?となったのですが、「開発した方がいいかも?」から「できた!」までのプロセスが、自分的にはとっても気持ちいい流れだったなと思っています。そして何より、プロダクトチームの強さ、そして何より一緒に一つの事業を創っている仲間感を強く感じた時間だったので、その辺りを具体的な例としていくつかシェアしたいと思います。

内容的には、いわゆる「企画者がここまでやって〜〜ここからは開発者で〜〜」みたいな進め方でなく、「一緒にユーザーインサイト掴む」→「プロダクトとして実装するものは開発者がイニシアチブとって推進」&「プロダクト以外の場として実装するものは非開発者が頑張る」みたいな、あくまで成果物が違うだけで、一緒に同じ世界を見て、お互いの仕事をリスペクトしながら一緒に解決したい課題に向き合っている実感を日々感じて仕事をできている、というあれです。

言葉にすると「何だそんなの当たり前じゃん」って連続かもしれません。が、その当たり前(と多くの人が、思うだけならできる)なことを、一つ一つ高いクオリティで、当たり前のように進めることができるか否かが超超超超超超重要で、それが何より再現性ある競争優位性を生み出すと思っています。

進むべき方向に自然に進んだ話

  • FGIを連日行う機会があり、Bizだけでなくエンジニア・デザイナー・PMなど含めて参加し、一緒にユーザーの方と議論をしていた時の深堀り具合が「あ、今ってみんなで本質的にユーザーインサイトを掴みにいく議論してるなーこういうのいいなー」と感じたシーンがあった。単なるオブザーバー的というか陪席のそれではないというか。
  • そのインタビューが終わって「ユーザーの課題はXXXXなので、XXXXな感じで解決できると良さそうだね」と話して解散した数時間後に、チームのエンジニアの @kechol氏 によってもうそのベータ版ができていた。びびった。
  • 「何となく動くところまでできちゃいました」とのIssueへの神々しいコメントと共に開発環境に爆速で実装されてて、もはやよくわからないけどとにかく猛烈に感激した。

「こうすればいいんじゃない」が自然にでた話

  • 冒頭に書いた、当初はForTeachersという「学校の先生」用のアプリケーションを「大学生コーチ」が別目的で使うという、有り物使ってリーンに事業を立ち上げるのだという方針の元しばらく運営していたが、実際にコーチに使ってもらって意見を吸い上げていく中で、やはり「役割違うのに同じアプリケーション使うのは色々つらい」と声が多数を占めてきた。(そりゃそうだ)
  • そうした中、「もはやコーチ用に新しく業務アプリ作るのが良いのでは」「今のコーチ業務の状況でいうと、リリースまでのサイクルや実装のスピードなども考えるとReactNativeを使えれば一番良さそうじゃない?」という提案がエンジニアの方々から出てきて、じゃあそれで!と決めたところガシガシ開発が進んでいきあっという間にコーチ用のアプリが出来上がってコーチに届けることができた。

・・・他にもたくさん事例あるけどキリがないので割愛!

等々、開発者も非開発者も一緒に同じ世界を見て、解きたい課題の目線が揃った状態で仕事できているが故に、強いプロダクト・サービスが早く出来上がり、ユーザーの方(コーチであり、その先にいる生徒さん)にクオリティの高いものが届けられる状態が実現でき、本当に気持ちよく仕事できました。その間、Bizである自分は開発以外の案件に集中することができ、例えばコーチを数百名採用する・コーチのトレーニングの仕組みを作る・レポートラインを整理する...などといったコーチのマネジメント業務に注力するといったように、プロダクトチームが開発してくれたプロダクトを、コーチがちゃんと活用できるような環境整備に時間を費やすことができたのかなと思っています。

この件を通して改めて意識したのは、表現が適切かわからないのですが、自分のような非開発者としては「開発者の余計な邪魔をしない」ということです。それぞれの持ち場をしっかり全うするという方が近いでしょうか。Dailyでのstand-upや、隔週で実施される開発振り返りMTGに入って状況は把握しつつ、「解決したい課題」や「優先順位」までがおおよそ目線合った以降は、基本的には開発者が開発に集中できるような状態を実現できているかを大事にして、ビジネスサイドはそれ以外のことを全力で推進することに集中すると、より生産的に事業が前に進むのかなと思っています。ここまで綺麗にいくわけではないにせよ、少なくとも意識としてはそういうイメージです。お互いへのリスペクトと分担大事。

ForCoachesリリースしてどうなったか

スケジュールとしては7月くらいに「コーチ向けの専用機能(的な何か)が要るかも?」という話になってから、React Native アプリとしての実装・配布が10月という、早く、そしてスムーズな流れでコーチに配布できました。

結論、コーチの業務効率はもう格段に向上していて、コーチから感謝の声を多々いただけ、何より生徒さんに対してのコーチのチャットクオリティが向上したことで、合格特訓コースを使って受験勉強をしている受験生の学習時間が向上したり、コーチと生徒さんのチャット頻度が上がったり、生徒さんとの過去のやりとりやプロファイルを確認しやすくなったことでこれまで以上に深いコミュニケーションが生まれています。

スタディサプリを通して日本中そして世界中に最高の教育を届けるというビジョンに向けて、目に見える変化を実感することができたし、プロダクトチーム・ビジネスサイドとの二人三脚で、それぞれの強みを生かすことでまさにその世界の実現に着実に歩みを進められていることが、とても気持ちのいい仕事の仕方だなと、強く感じました。

なんかめっちゃ長くなっちゃった気もするのですが、つい気持ちが乗ってしまい筆が進んでしまった(筆で書いてるわけではないのですが)。

言いたいことは、そんなスタディサプリチームで一緒に働いてくださる方を大募集しております!!一緒にいいもの作りましょう!!!ということです。終わり!

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